筋肉や骨が衰えてしまう原因のひとつは、運動習慣の不足です。筋肉や骨は、適度な運動による刺激で維持されているので、加齢とともに毎日の活動量が減ってしまうと、刺激が不足して、弱くなってしまいます。老化を予防するために、毎日少しずつ、体を動かすようにしましょう。
運動の種類は大きく分けて3種類あります。
(1)骨と筋力を鍛える・・・・・・・・・筋力トレーニング
(2)心肺機能を強くする・・・・・・・有酸素運動
(3)筋肉や関節を柔軟にする・・・ストレッチ運動
健康づくりの目的によって、それぞれ組み合わせて行うことが大切ですが、中でも「ダンベル体操」は、筋力トレーニングと有酸素運動の効果を兼ね備えているのでおすすめです。
ダンベル体操は、体への負担が少ない12種類の運動を1日15分ほど行うものです。 覚えやすく、年齢や性別を問わず、誰でもできます。また、特別なウェアやシューズ、運動専用のスペースは不要です。適当な重さのダンベルを用意するだけですぐに始められます。
監修:鈴木正成(すずきまさしげ)
使用するダンベル重さは、男性1.5kg、女性1kg〜が目安です。しっかりと握りやすい形のものを選びましょう。ダンベルの代わりに、水をいれたペットボトルや辞書などを利用すると、握りにくく、重心も不安定で、とても危険ですのでやめましょう。
いつまでも若々しく健やかに暮らしたい、とは誰もが願うこと。実は、老化現象がもっとも現れやすいのは、筋肉や骨、関節などの部分です。
とくに、足腰の筋力の衰えは「歩く力」の低下につながります。姿勢が悪く、歩幅が狭くなるので、ちょっとした段差でも転びやすくなります。
また、筋肉は、骨に刺激を与えて強くしているので、筋力が弱まると骨の老化も進みます。このため、老年期にさしかかり、骨と筋力の衰えが進むと、骨折をともなった転倒事故が起こりやすくなります。